掌蹠膿疱症(その5)-1

 52歳の主婦が約20年前から続いている掌蹠膿疱症の漢方治療を求めて来院した。金属アレルギーを疑って入れ歯を抜いたり、金属の材質を変えたり、種々の治療を行ったが完治しなかった。体格はやや大きく肥満気味であった。
 初め桂枝茯苓丸料加大黄よく苡仁を4週間投与し、次に掌蹠膿疱症に伴う腰痛が出現していたため桂枝二越婢一湯加白朮附子黄耆を与えた、すると2週間後には皮膚症状は大変改善し骨・関節炎の疼痛もなくなった。その後同処方を少量ずつ約4ヶ月間服用した。4年たった時点で確認してみると、その後の再発はなかったとのことであった。

 初診時6週間後
右母指腹面右母指腹面-初診時右母指腹面-6週間後
右足底内側周縁部右足底内側周縁部-初診時右足底内側周縁部-6週間後
右足底外側周縁部右足底外側周縁部-初診時右足底外側周縁部-6週間後
左足踵部左足踵部-初診時左足踵部-6週間後

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