尋常性坐瘡(にきび)5
 患者は24歳、女性。11歳の頃から、尋常性坐瘡(にきび)が出始め、皮膚科医には20歳くらいになれば治ると言われていたのに、24歳になっても治らず、母親の勧めで1993年3月3日、漢方治療を受けるために当院に来院した。
 体格栄養は中等度(155.5cm、49.5kg)。便通は1日1行。腹侯は腹力中等度、腹直筋は中等度に攣急している。その他特別の所見はない。脈はやや沈・小・弱で、血圧100/58mmHgであった。生理不順や生理痛はない。前額部や顔面に赤色丘疹が多数見られた。
 全体像から判断して陽証であり、桂枝茯苓丸料にヨクイニンを16g入れた薬方を処方した。
 漢方薬服用後にきびは順調に改善していき、5ヶ月後には廃薬となった。
 2001年3月1日(初診より約7年7ヶ月後)電話でその後の状態を問い合わせてみると、母親が出られて、その後の皮膚の状態は良く、約4年前に結婚し元気にしているとのことであった。

前額部 左顔面 右顔面
初診時

(1993.03.03)

2週間後

(1993.03.17)

1か月2週間後

(1993.04.14)

2ヶ月2週間後

(1993.05.13)

5ヶ月後

(1993.08.05)


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